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QR決済の未来予測 PayPay VS LINE Payの行方は?

100億円あげちゃうPayPayが終わり、今度はLINE Payも20%キャッシュバックを始めましたね。

どちらも20%キャッシュバックとはいえ、PayPay祭りは上限50,000円だったのに対して、LINE Payのキャンペーンはその1/10の上限5,000円です。比べてしまうとLINE Payのキャンペーンは地味で、周囲の盛り上がりも小さめな気がします。

PayPay VS LINE Pay 軍配があがるのはLINE Payと予想!

line.me

QR決済がいいかなーというシーンやターゲット層を、的確に捉えていると思うからです。日本でQR決済を主に使うであろうシーンは、クレジットカードや交通系カードが使えないシーンでしょう。ターゲット層は、交通系カードを普段使いしない層(電車移動の少ない地方住まいの層)ではないでしょうか。

ようは大消費地ではなく、地方だったり個人店だったりよりキメの細かい消費地でこそ、QR決済は活きてくると思うのです。

 

今回のPayPayのキャンペーンで目立ったのは、大消費地型です。「交通系カードを普段使いする都会住まいの層」が、「クレジットカードも使えるチェーンの大手家電量販店」で高額の買い物をするというシーンではないでしょうか。あるいは100%還元を期待してファミリーマートでとりあえず何回か使ってみたというケースが多いのではないでしょうか。

いずれも大消費地での利用であって、本来QR決済が普及すべき十分にキメの細かい消費地で使われる前にキャンペーンが終わってしまったと感じます。上限50,000円の大盤振る舞いは話題にはなりましたが、本当に必要な今後使ってもらうべき層に届いていないように感じます。

 

その点LINE Payは、上限5,000円と一見地味ですが、年末の間より多くの層にキャンペーンを体験してもらい、キメの細かい消費地に普及させようという意図を感じます。

また飲み会の割り勘という具体的な活用シーンをCMで放送することで、グッと利用イメージを高めています。確かに割り勘は、現金やカードよりも圧倒的にQR決済が向いています。さらに飲み会のシーンは、LINE本来のコミュニケーションツールとしてのエクイティとも親和性は高く、他のQR決済との優位性も強いでしょう。

 

自分の買い物でいつQR決済を使うかイメージしてみた

数百円の買い物

交通系カードが使える場合

例:コンビニや駅のキオスクでの買い物

SuicaICOCAで払うのが圧倒的に早くて便利です。

特にオートチャージにしていれば、入金の手間もないので最速です。

コンビニやキオスクは基本的にどの店舗も対応しているので、使えるのかな?と考えなくてすむ安心感もありますね。

QR決済でスマホアプリを起動させている間に完結します。ここにはQR決済の入り込む余地はありません。

交通系カードが使えない場合

例:タクシーや自動販売機(の一部)

交通系カードが使えないときは現金を使います。タクシーはクレジットカードに対応していることも多いのですが、支払い時間が異常に長いので(運転手の方も手数料負担を嫌うでしょうし)基本的に使いません。

小銭は面倒だけど交通系カードは使えない、こんなシーンでQR決済ができればありがたいですね。

数千円の買い物

●クレジットカードが使える場合

例:本、スーパー、ちょっとした服、ビジネスホテル、飲み会とか

カードか現金かはケースバイケースです。なんとなく、計画的な買い物の時はカードで、やや衝動的な買い物は現金です。いたって非合理的ですが、そうすることでお金の管理をしているつもりです。

現状QR決済に対応している店舗は一部ですし、いちいち確認するのは面倒なので、QR決済を使うことはないでしょう。

●クレジットカードが使えない場合

例:個人経営の飲食店、地方のビジネスホテル

出張先なんかで現金を結構使ってしまい、ATMを見つけるにも苦労したことはあります。それで入ったお店は現金しか使えなくて、ヒヤヒヤしながら財布の中身を確かめた経験があります。。。

まさにこんなシーン、お店側がQR決済に対応してくれていたら助かりますねー。

数万円以上の買い物

例:家具・家電、いい服・いいレストランとか、旅行とか

ブランドショップやレストランでちょっといい買い物をするときにQR決済って、なんか優雅な気分とマッチしない気がします。

QR決済不正利用のニュースが悪目立ちして、高額決済にQR決済は少し不安を感じます。(とはいえPayPay祭りで11万円の冷蔵庫を買ったのですが・・)

millennial.hatenablog.jp

一時的だとは思いますが、PayPayでは月5万円という上限規制も設定され、ますますQR決済と高額決済の相性がよくない印象を持ってしまいました。今後セキュリティは向上していくと思うので、実質的な問題はなくなると思っていますが、なかなか印象を拭い切るのは難しいかもしれません。

www.paypay-corp.co.jp

結論

やはり基本的には、現金と交通系カードとクレジットカードで十分です。たまに、数千円以下で、地方や個人経営の店など、カード対応していない店舗で、QR決済を導入してくれれば使いたいと思います。

ぜひQR決済サービスが、キメの細かい消費地に広がっていくことを願います。

QR決済 (日経BPムック)

QR決済 (日経BPムック)