人生100年時代に備えて、将来のお金のことを考えたい20代30代のミレニアル世代は多いのではないでしょうか。私もそのひとりです。
20代30代の投資初心者の方に読んで欲しい、一生使える投資哲学を身につけるための、おすすめ本を7冊紹介します。
投機・ギャンブルのような不確実なものではなく、一生を通して堅実に資産を増やすための”負けない”戦略がキーワードです。
全員に読んで欲しい本
難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!
- 作者: 山崎元,大橋弘祐
- 出版社/メーカー: 文響社
- 発売日: 2015/12/04
- メディア: Kindle版
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投資を始めるうえで最低限必要な考え方は、全てこの本に書かれていると言っても過言ではありません。私もこの本を読んで投資家デビューしました。
文章は会話形式、イラストもたくさんあって、とても読みやすいです。
また一般論だけを説明しているのではなく、一貫した投資コンセプトを明確に示してくれているので、読んだらすぐ行動できます。
この本の投資コンセプトは、”大勝ちは出来ないと思いますが、そこそこの利益を出せる可能性が極めて高い方法”だと思います。
「失敗はしたくないけど、一番期待値の高い方法を知りたい」という人にもってこいの手法を、具体的に分かりやすく解説してくれます。ぜひ読んで欲しい1冊です。
投資センス別おすすめ本
とはいえ1冊だけでは、確信が持てないという人も多くいると思います。
また人によっては、一般論的な期待値の高い方法ではなくて、自分オリジナルの方法で大勝ちを狙いたいと思う人もいるでしょう。
なので”投資センス”別に、3クラスに分けてお勧め本を紹介します。
”投資センス”は、自己判断で構いません。むしろその方が良いと思います。
投資センスがとても高いと思う人向け(偏差値75~クラス)
・自分は人よりも未来を見通す感度がかなり高い
・ある程度勉強したら、人よりも利益を出せる可能性がかなり高い
・勝負の勘所を見抜く力が強いから、勝負事をすれば好成績を収める
センスに相当自信のある方には、以下の2冊をお勧めします。
投資で安定性して大勝ちするには、普通の感覚では不可能です。
センスに相当自信がある方には釈迦に説法だと思いますが、「農業ITが伸びそうだから投資しよう」など普通の人と同じ感覚で銘柄選びをしても大勝ちはできません。
(農業ITがダメというわけではありません。すでに農業IT関連の株は、未来の成長を期待した株価に設定されています。農業IT産業が今後期待通り伸びたとしても、株価はそれを織り込み済みです。)
大勝ちするためには、卓越した2つの能力が必要になります。
- 株式市場の一時的な小さな歪み(違和感)を見つける洞察力
- その歪みが元に戻る確からしさを、スピーディーに判断する検証力
一例を、株式投資で230億円稼いだcis氏が紹介してくれています。
これを読んで、自分でもcis氏と同じように出来そうだと確信を持てた方は、ご自身のセンスを頼りに、個別株投資をスタートされると良いでしょう。
- 作者: ニーアルファーガソン,Niall Ferguson,仙名紀
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2009/12/01
- メディア: 単行本
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本書を読めば、過去の人類の歴史において、どのように金融市場に歪みが生まれ、今の株式や債券、不動産などの取引が生まれたか分かります。
自分も、今の金融市場の歪みを見出すことが出来そうだと確信を持てた方は、ご自身のセンスを頼りに、債券市場なり株式市場なり、あるいは為替相場に進出してみると良いでしょう。
投資センスがやや高いと思う人むけ(偏差値50~75クラス)
・普通の人よりは未来を見抜く感度は高いと思うから
・市場平均を上回り、ある程度儲かる銘柄を見つけられそう
センスに少し自信のある方には、以下の2冊をお勧めします。
- 作者: ゲーリーベルスキー,トーマスギロヴィッチ,Gary Belsky,Thomas Gilovich,鬼沢忍
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2003/10
- メディア: 文庫
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どちらも「認知バイアス」に関する書籍です。
人は様々な認知バイアス(経験則による思い込み)によって、合理的な判断が出来なくなります。
社会生活をうまく生きていく上では、認知バイアスにかかったまま行動する方が都合のいいことも多々あります。
ただ投資をする上では認知バイアスは邪魔になります。これを読んで、認知バイアスにどのくらい影響されていそうか一度考えてみても良さそうです。
その上で、やはり認知バイアスから完全に逃れることは難しそうだと思えれば、冒頭に紹介した本の投資コンセプトの力が理解できると思います。
もし認知バイアスをうまく回避して、自分だけの勝ち方を見いだせそうだという確信を持てれば、自分なりの個別株投資を組み合わせたポートフォリオを組むことをお勧めします。
認知バイアスと投資については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
投資センスがあまり高くなさそうと思う人向け(偏差値~50)
・自分が買った商品に限って、その後から値下がりしそう
・株なんて素人が手を出すととんでもないことが起きそう
もしも自分に投資センスがなさそうでも、安心してください。
学校の勉強で平均点を取ろうと思ったら、それなりに勉強しなければいけません。
しかし株式投資の世界で平均点を取るためには、ほとんど勉強は要りません。
運も実力も不要です。
ただただ、市場平均と連動するインデックスファンドを買えばいいだけです。
そうすれば自動的に平均点を取ることが出来ます。
ウォール街のランダム・ウォーカー〈原著第11版〉 ―株式投資の不滅の真理
- 作者: バートン・マルキール,井手正介
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2016/03/10
- メディア: 単行本
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ウォール街の優秀な金融トレーダーもお猿さんも、同じような投資成績になるというのが本書の主旨です。
そうであれば、投資初心者の我々がそれを上回る確率は極めて低いでしょう。
この事実を冷静に見極めて取るべき戦略は、黙って市場平均についていくことです。
まさに冒頭の書籍でも述べられている投資コンセプトそのものです。少し重厚な書籍ですが、こちらを読んでより考えを深めてみてみると良いでしょう。
最新版 投資信託はこの9本から選びなさい―――30代でも定年後でも、積立だけで3000万円!
- 作者: 中野晴啓
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2013/07/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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こちらもセンスゼロでも大丈夫な投資戦略を語ってくれています。
基本的なコンセプトは冒頭に紹介した本と同じですが、少し文体の雰囲気は異なるので、どちらか自分の感覚に合う本を参考にしてみて下さい。
マネー雑誌はどう?
投資について勉強する時に、一度目を通してみるのは良いと思います。
図解も多く、証券会社での口座の開き方など分かりやすく説明してくれている雑誌も多くあります。手続きについて学んだり、一つのエンターテイメントとして読む分には、いくつか目を通してみるのもお勧めです。
私のこちらの記事も、笑い話としてお勧めです。
お金について学べば、精神的にも豊かになります。
投資センスに自信のある方も自信のない方も、今回紹介した書籍を読めば、結局はシンプルに手数料の安いインデックスファンドに投資していくことが非常に良い戦略であると感じるのではないでしょうか。
人生100年時代、今回紹介させていただいた書籍を読んで、ご自身とお金について考えるきっかけにしてみて下さい!