楽天でマスクが100枚2,268円(税・送料込)で売られています。
2019年までの感覚で見れば、送料込みなら普通かなという印象です。
2020年2〜4月くらいの感覚で見ると、かなり安くなったなという印象です。
本記事では、このマスク販売価格について考えてみます。
100枚 2,268円マスクのスペック
2020年5月時点では、かなり割安な印象を受けるこちらのマスク。
そのスペックについて検証してみます。
サイズ
大人用 普通サイズとありますが、本当でしょうか。
サイズは縦9.5 cm、横17.5 cmです。
比較材料として、COVID-19の流行前から発売されているトップバリュのマスクと比べます。
- ふつうサイズ 縦9.0 cm、横17.0 cm
- 小さめサイズ 縦9.0 cm、横14.5 cm
結果は、トップバリュの「ふつうサイズ」とほぼ同じ。
サイズは問題なさそうです。
素材
不織布三層マスクです。
厚生労働省からも、ある程度お墨付きを受けている「不織布マスク」です。
環境中のウイルスを含んだ飛沫は不織布製マスクのフィルターにある程度は捕捉される。しかしながら、感染していない健康な人が、不織布製マスクを着用することで飛沫を完全に吸い込まないようにすることは出来ない。ちなみに布マスクは、1ランク優先順位が下がると言われています。引用:厚生労働省HPある程度の飛沫等は捕捉されるため、不織布製マスクを着用することは一つの防御策と考えられる。
ガーゼマスクのフィルター の性能は、環境中の飛沫を捕捉するには十分な効果が得ら れない。咳エチケットとして使用することは可能であるが、 フィルターの性能を考えると、前述した不織布製マスクがない場合に使用を検討する。引用:厚生労働省HP感染症症予防には、不要不急の外出を避けるのが一番ですが、やむを得ない場合は不織布マスクを着けて外出するのは良さそうです。
製造
中国製です。
商品ページには「無塵製造現場」とあります。
シャープが液晶工場でマスクを製造することが話題となり、シャープ製のマスクは高倍率で抽選販売されています。マスクメーカーではないシャープに白羽の矢が立ったのは、液晶工場としてクリーンルーム(無塵製造現場)を持っていたことが要因です。
このマスクメーカーが、シャープの工場並みの清浄度(クラス)で製造しているかは分かりませんが、事実なら安心材料の一つです。
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このマスクが、100枚2,268円、よくある50枚入り換算だと1,134円です。
消費税・送料込みでこの価格なので、スペックから見ても安く感じます。
2020年2-5月のマスク販売価格推移
流行拡大初期
COVID-19が国内で流行拡大の兆しを見せた頃は、メルカリやアマゾンなどで50枚10,000円前後でマスクが販売されていました。
メルカリは2月4日に一定価格を超えたマスクの取引を禁止しましたが、今度はマスク本体は通常価格ながら送料を10,000円に出品するケースがあったようです。
転売規制後
その後3月15日、政府が「国民生活安定緊急措置法」の政令改正を行い、小売店やネットで購入したマスクを取得価格を超える価格で転売することが規制されました。これにより、高額販売はある程度落ち着きを見せるようになりました。
ただ原材料の高騰を理由に、イズミヤが50枚3.980円で販売したところ、ネットを中心に「高いんじゃないか」と批判の声が上がりました。
4月下旬にトリニティ社が「原価マスク」という商品を、50枚2,176円(税込・送料別)で販売し話題になりました。このあたりの価格が適正という認識なんだったと思います。
シャープ製のマスクは、4月27日から50枚2,980円(税別・送料別)で販売されました。国内製造ということもあり、こちらも適正価格としてほとんど批判はありませんでした。
GW明けの価格下落
GW明けは、在庫も積み上がり更に価格が下がっています。街中では50枚1,500円程度で販売されているようです。
マスク、ついにあきばおーにも入荷。50枚1800円。過去のブーム商材からみると、あきばおーに入ったので、在庫過剰の値崩れ最終段階だと思う #akiba pic.twitter.com/ALgqrVsqpk
— geek@akibablog (@akibablog) 2020年5月17日
中国工場も再開し在庫が増えてきたことと、 比較的安価な洗えるマスクが普及してきて不織布マスクのニーズが下がってきたことが要因かと思います。
今後のマスク価格予想
今後のマスク販売価格はどうなって行くのでしょうか。
2019年までは、国産の不織布マスクも50枚600円程度で購入することが出来ました。
しかし、この水準まで価格が下がるかは微妙だと思います。
政府も「新しい生活様式」の中で、症状がなくてもマスクを着用することを推奨しています。おそらく感染状況が落ち着いたとしても、中期的にも間これまでよりも需要は増大すると思います。
また首都圏で緊急事態宣言が解除され、通勤者が増え短期的に4,5月よりも需要が増大することが間違いないと思います。そこで価格がどうなるかは見ものです。
品質の高いマスクには、適正な価格を支払うという価値観も作られていきそうです。
個人的には、1日数十円で他人に感染させてしまわない安心感・自分もある程度守られる安心感を手に入れられるなら、適正かなと思います。